「冷え性とアレルギー・喘息・アトピー性皮膚炎の関係 ~冷えが病気を悪化させる理由~」

こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
私は医師であり、温活士の資格も持っています。

冷え性に悩む女性が多い中、特にアレルギー・喘息・アトピー性皮膚炎を抱える方にとっては、冷えが症状を悪化させる要因となることをご存知でしょうか?
冷え性は単なる不快感ではなく、体のバランスを崩し、さまざまな病気を引き起こす原因になります。
今回は、冷えとアレルギー・喘息・アトピーの関係について、医学的な視点から詳しく解説します。
冷えがアレルギー・喘息・アトピー性皮膚炎を悪化させる理由
冷え性がこれらの疾患を悪化させる主な理由は、血流の悪化と自律神経の乱れです。
この2つの影響が、免疫バランスの崩れや炎症の悪化につながります。
1. 血流が悪くなると、免疫の働きが低下する
体が冷えると、血管が収縮し、血流が悪くなります。
すると、酸素や栄養が全身に行き渡りにくくなり、免疫機能が低下します。
🚨 その結果…
✅ 喘息の方は、気道の炎症が悪化しやすくなる
✅ アトピー性皮膚炎の方は、肌のバリア機能が低下し、かゆみや湿疹がひどくなる
✅ アレルギー体質の方は、花粉症やアレルギー性鼻炎の症状が強く出る
血流の低下は、免疫機能のバランスを崩し、アレルギー反応を強めてしまうのです。
2. 自律神経が乱れると、炎症を抑えにくくなる
自律神経は、体温調節や免疫機能をコントロールしています。
しかし、冷えによって自律神経が乱れると、体が常にストレス状態になり、炎症を抑える力が低下します。
🚨 その結果…
✅ 喘息の発作が起こりやすくなる(交感神経が過剰に働くため)
✅ アトピー性皮膚炎のかゆみが増し、掻き壊しがひどくなる
✅ アレルギー症状(くしゃみ・鼻水・目のかゆみ)が強く出る
「冷え=ストレス」と考え、いかに体を温めて自律神経を整えるかが重要になります。
3. 体温の低下が炎症を助長する
体温が1℃下がると、免疫力が30%低下すると言われています。
この影響で、喘息やアトピーの炎症がひどくなるのです。
🚨 低体温による悪影響
✅ 喘息:気道が敏感になり、発作が起こりやすくなる
✅ アトピー:肌のターンオーバーが乱れ、乾燥しやすくなる
✅ アレルギー:鼻や喉の粘膜が弱くなり、症状が悪化する
特に冬場やエアコンが効いた環境では、体温を維持する工夫が必要です。
冷えによる症状悪化を防ぐために
冷え性が喘息やアレルギーを悪化させると分かったら、次にすべきことは「いかに体温を維持するか」です。
① 下半身の冷えを防ぐ
下半身の冷えは血流を悪化させ、免疫低下を引き起こします。
特に、足元を冷やさないことが重要です。
🔥 冷えを防ぐポイント
✅ 靴下はウールやシルク素材のものを選ぶ
✅ レッグウォーマー・腹巻きを活用する
✅ 足湯を習慣にする(10分でも効果的)
✅ 締め付けの強い服を避ける(血流を妨げない)
② 体温を上げる食事を意識する
食事から体温を維持することも大切です。
🥕 おすすめの食品
✅ ショウガ、にんにく、唐辛子(血流促進)
✅ 根菜類(にんじん、大根、ごぼうなど)
✅ 発酵食品(納豆、味噌、ヨーグルト)
特にショウガは、喘息やアトピーの炎症を抑える効果も期待できます。
③ 湯船につかる習慣をつける
シャワーではなく、湯船につかることで体温をしっかり維持できます。
特に、38~40℃のお湯に15分ほどつかると、自律神経が整い、炎症を抑える効果も期待できます。
🚨 こんな方は要注意
✅ 普段シャワーだけで済ませている
✅ 寝る前に足が冷たくなっている
✅ お風呂の後、すぐに寒さを感じる
湯冷めしないよう、入浴後はすぐに靴下を履く&温かい飲み物を飲むことをおすすめします。
まとめ
冷え性は、ただの「寒がり」ではなく、喘息・アトピー・アレルギーの悪化要因になります。
冷えを防ぐことで、免疫バランスを整え、症状の悪化を防ぐことが可能です。
✅ 下半身の冷えを防ぐ(靴下・腹巻き・レッグウォーマーを活用)
✅ 体温を上げる食事を意識する(ショウガ・根菜類・発酵食品)
✅ 湯船につかる習慣をつける(38~40℃で15分)
冷えを軽視せず、喘息やアレルギー症状を和らげるための「温活」を意識してみましょう。
冷え対策が、あなたの健康を守る第一歩になります。

体が温まると、心も元気になる。
今日からできる小さな温活を、一緒に始めてみませんか?
🏥 やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
- 山口裕礼
- 日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
日本喘息学会認定喘息専門医
日本内科学会認定内科医
日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士
内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー
漢方コーディネーター
日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士
管理健康栄養インストラクター
日本温活協会認定温活士
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ
ローズソムリエ®(バラ資格)


投稿者プロフィール
