日に日に秋が深まっていく10月、「秋の森」のイメージです。
葉が色づいてきた木々の中、木の実を探す2匹のリスを、色鉛筆タッチで描きました。
irodori
すっかり秋めいた森の中。
はっと目の覚めるような赤や黄に色づいた葉の美しさは、人々が思わず立ち止まって見とれるほどです。
そのこずえの間を、2 匹のリスが尻尾をふりふり駆け回ります。
人間の目から見ると可愛らしいことこの上なくても、彼らにとっては必死です。
何しろ、間もなく訪れる厳しい冬を耐え抜くために、せっせと食べ物を集めなくてはならないのですから。
リス稼業も楽ではありません。
しかし、足音を立ててどんどん近づいてくる寒い寒い冬将軍をやり過ごせば、やがてぽかぽかと暖かな春が迎え入れてくれることを2 匹は知っています。
いま一生懸命がんばるのも、その先にある未来のため。
「ちいさい秋、ちいさい秋、ちいさい秋、みつけた」……。
舞い散る色鮮やかな木の葉に混じって、幼い子どもの歌うかすかな声がどこからか聞こえます。
希望あふれる春を夢見ながら、今日もリス達は人知れず木々から木々へ駆け抜けるのです。
小泉ちはる
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
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